導入事例
OpenSNP導入エピソード集
『熊谷』 あついぞホッっとcom

「あついぞホッとcom誕生秘話」by got

スサノヲノミコトを祀った八坂神社大祭熊谷うちわ祭で熊谷の夏の到来を告げます。 これは、無病息災のお祭りです。旅の途中で一夜の宿を請うスサノヲを、蘇民将来は粟で作った食事でもてなしました。それで、一族は疫病流行から免れることになります。貧しくてもお互い助け合う者が疫病から免れるという教えです。

熊谷の人々は、夏の初めにうちわ祭を楽しんで、これから到来する災害の季節に備えるのです。

このうちわ祭、その運営は市が運営しているのではなく、熊谷祇園会という市民組織が運営し ております。これが熊谷は民の町といわれる所以であり、3日間で70万人もの人が集まる祭が市民を中心として運営されているのです。確かに、効率が悪い部 分も多々ありますが、その精神が延々と培われ、今の熊谷を作ってきたと、熊谷に来て10年余のよそ者には思われました。
SNSについても、2006年度のふるさと財団の補助で産官学の連携事業により構築しました。
あついぞドットコム、子育てネット、新川エコミュージアムです。翌年、直実まつりや、祇園会のうちわ祭などアクセス数が多いサイトが誕生してきました。しかしながら、これらの動きがつながりあう仕組みがないため、まちの活性化につながっていませんでした。

それらは、合理主義一辺倒の政策で解決しても済まされるものでなく、合理的な手法を日本的な手法で開花させるような手法を探し始めていた時期、ひょこむに出合い、それらを現実的に吸収できる手法が組み込まれている事が分かりました。

その基本ソフトの開発者も、災害情報の共有のための仕組みを1995年の阪神淡路大震災から行っている 事がわかりました。私自身、1997年のナホトカ重油事故から、地図付きの情報共有システムを用いた情報共有の仕組み作りに取り組んできており、当時作ら れたメーリングリストで名前を拝見したこたつねこ氏である事もわかってきました。

こうして、2008年、2月7日、こたつ氏に来て頂き、熊谷の市民活動を動かしているコアメンバが集まって、熊谷地域SNS研究会を開催しました。3月初めには、進行中の文部科学省オープンリサーチセンター整備事業の中のジオインフォマチックスの地域利用と環境教育への適用研究の一環で、GIS(地理情報システム)の 普及支援策として、地図に係る不定形な情報をSNSでつなぎ、共同性を可視化すれば地域が元気になるという仮定の下に、5月1日仮オープン、6月1日本稼 働というスケジュールで地域SNSの社会実験が始まりました。名前を一般からも募集し、あついぞホッとcom(略称:あつcom)と名付けられました。

コアメンバは、すでにこの地域の市民活動の顔ばかり、市民活動の旗手、ソーシャルワーカーはもとより、商工会議所の顔、市の中央に位置する神社の宮司さ ん、うちわ祭の年番の代表者、造り酒屋の社長、など、各分野の繋ぎ役が集まっております。本稼働記念に何かやろうという事で、すぐに思い浮かんだのは、か つてまちの情報拠点であった神社で、事始祭(ことはじめさい)を行うという案が出されました。宮司さん、御神酒 など、要になるメンバはすべて会員であ り、折衝役として、神社の氏子代表を会員から見つけるまでに多くの時間はかからずすぐにオンスケジュールとなりました。フルート演奏を花に添えましょうと いう話が出たとたん、フルート奏者の会員の名前が出てくるといった電光石火の早業。言い始めから2週間くらいで実施にこぎつけました。ひょこむを中心とす るSNSの地域連携ネットからも多くの祝辞をいただきました。
このようにして始まったあつcom、実名登録、招待制での信頼感からか、仮オープンから1ヶ月余を経て、いじめの相談などが流れたり、自分の子育ての苦労話の書き込みが見られてます。また、あつcomができて地域のつながりがわかっていいという意見をいただいたときには、管理者冥利につきる思いです。楽しい事も始まってます。熊谷のヒーローは何といっても平家物語に出てくる熊谷直実公。この直実をもじったナオザネーZという新たなヒーローのイメージが集合知を集めて出来、最近ではその音楽まで作られました。

オープン後、3ヶ月余を経た現在、350人を突破する勢いで会員数を増やしております。この先、どこま で伸びていくのか期待でもあり、不安もありますが、地域社会でお互いを助け合う仕組みがある事が重要である気持ちをSNSで醸成していくことが基本である ように思います。高望をせず、「おかわりありませんか」という言葉に代表されるように、健康が維持され、変わりがない事が幸福であるようにOpenSNPのネットワークの1つとしてあつcomも成長していきたいと思っています。地域SNS万歳。
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